伝統工芸品

伝産法とは
昭和49年5月25日に公布された「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」を略して「伝産法」と呼びます.この伝産に基づき、通商産業大臣が指定するものが「伝統的工芸品」です。

伝産法制定の背景
 日本の風土と歴史のなかで育まれてきた、伝統的工芸品の数々、織物・染物・陶磁器・漆器・竹製品・木工品・仏壇・人形・和紙・金工品などは、長く日本人の暮らしに密着した生活用品でした。これらは、天然の原材料を使い、伝統的技法を駆使した手作業により、真心を込めて作り出されたものです。またそれだけに、これを使う人々も長年のあいだ慈しみ愛用してきました。ところで、経済の高度成長にともない機能重視の大量生産製品が私たちの暮らしのすみずみまで入り込み機能面はもとより、精神面でも質の高い製品が望まれてきたのです。 しかし、使う側の欲求が高まる一方、作る側は多くの問題を抱えております。
伝統工芸品の大きな特徴は、手作りに依るということですが、この手工性は戦後の機械化を柱とする近代化、合理化の経済発展にはなじめませんでした.また、手工性を損なわない範囲での作業環境の整備、近代化も、事業者の大半が小零細であり、思うように進められておりません。さらに、伝統的手工技術の継承は、一朝一夕に出来るものではなく、地味な忍耐と努力を裏づけとする長期間の終業に依って始めて体得できるものです。 これは、若者の都市志向、近代化志向とあいまって深刻な後継者難を生み出しました。また、原材料の確保難、流通の近代化の遅れなどの問題に直面し伝統的工芸品産業は衰退の逼をたどることを余儀なくされることも考えられます・一度、伝統的技術の縦承が絶えれば再び貴重な伝統的工芸品がよみがえることは不可能です。 よって、将来も私たちの生活の中で生かされ続けるものなのです。たとえ生活様式かせ変化しようとも豊かさと潤いを求める気持ちは変わることがないでしょう。
ところが、これを供給する側は多くの問題を抱え消長の岐路に立たされています。伝統的工芸品産業の発展をうながし、一般の人々の需要に応じること、そして、その産業の立地する地域の経済発展を助けるためにも、伝統的工芸品産業の振興対策が必要なのです。また私たちは、今、亨受している伝統的工芸品に依る潤いを正しく次の世代ーと引き継ぐ責任を負っているのです。

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